金融大国アメリカに資産を移して本格的な投資拠点を構築したいと。
アメリカはあらゆる金融マーケットが深く(=流動性が高く)、東証のようなオープンな取引所だけで数十箇所はある。
老若男女あらゆるアメリカ人が資産運用について常に真剣に考え、投資している(例えば、70オーバーの普通のおじいさんがオプション戦略について議論していたりする)。それが金融マーケットに更なる流動性をもたらし、それがまた世界中から投資を呼び込むという好循環を生み出している。現在メインの投資対象としているETFの種類もアメリカにはゴマンとあり、一日の取引量も桁違いだ。
もちろん、楽天証券なんかで海外の株やETFが買えるのは知っているし、実際に口座を開いて取引したこともある。ただ、買えるETFはかなり限られているし、取引手数料が1回で1500円とかする上、常に為替リスクを気にしなければならない。また、発注して約定するまでにタイムラグがあり、次の日にならないといくらで買えたかわからなかったりする。
アメリカにドル資産があれば、(日本に資金を移すとき以外は)為替は気にしなくていいし、取引手数料も5ドルとかが普通。ノーロード・ノーフィーのETFや投資信託も山ほどある。何より、投資対象が圧倒的に多いので、単純に機会利益という面でも得だし、様々な分析をしたり、比較したりと色々と楽しめる点も大きい。
経済的にもアメリカは未だに世界一を独走している。トランプ大統領になって若干ゆらぐことはあるものの、株式市場は上がり続けており、リーマン危機前の水準をあっさり超えてしまった。世界中から投資マネーが流入し続け、若くて優秀な人間はみなアメリカを目指す。労働者人口が今だに右肩上がりな先進国はアメリカだけだ。
そんなアメリカであらゆる資産に投資できれば収益機会は相当見込めるだろう。
(一言断っておくと、私は心情的・政治的にアメリカはあまり好きではない。あくまで「投資拠点として」ものすごく魅力的だと主張しているだけである。)
そんなことを夢想しながら日々を過ごして幾星霜。
ある日、ついにアメリカ赴任の辞令が出る。ビザを取りアメリカの地を踏む。
以来、通常業務をこなしつつ、空いた時間を使って投資拠点の構築に勤しむ毎日を送っているが、せっかくなので以下にその経緯を綴っておきたいと思う。
自身の記録のためではあるが、もし誰かのお役に立てれば幸甚である。
なお、駐在員なので就労ビザ(Lビザ)を取得してから渡米しているが、観光ビザだと色々と大変かもしれない。せめて学生ビザか研修生ビザは取って渡米したほうがいいだろう。
大まかな流れは以下の通り。
⑤様々なオプション戦略を駆使して追加利益を狙う(←今ここ)
⑥クレジットスコアを上げてローンを組む
⑦投資用不動産を買う
⑧(帰国後)資産をアメリカに残して運用を続ける
①〜④はすでに実施済み。
⑤せっかく巨大なオプションマーケットを持つ米国に来たのだから、スプレッドなどハイレベルな戦略がワークするのか試してみたいという個人的な好奇心から。余りにハイリスクと判断したらすぐに撤退する構え。
⑥かなり時間がかかりそうなので滞在中に達成できない可能性あり。
⑦ハイリスクに見合う物件が見つからなければやめる可能性あり。
⑧駐在員の宿命として、(永住権を取った場合以外)いつかは必ず日本に帰国しなければならない。その際にもきちんと資産を残し、日本からリモートで運用を続ける体制を整える必要がある。
To be continued…
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